漫画家の新條まゆさんが、「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんの急死を受けてコメント。
新條まゆさんは、以前より、小学館と対立していたようです。
新條まゆさんと小学館との対立についてまとめました。
新條まゆは何者?Wiki風プロフィール
新條まゆさんは、どのような方なのでしょうか。プロフィールを見てみましょう。
- 生年月日:1973年1月26日
- 年齢:51歳
- 職業:漫画家
- 代表作:『快感♥フレーズ』『ラブセレブ』
- 出身:長崎県
- 好きなアニメ:ガンダム(『機動戦士ガンダム00』を除く)
- 理想の男性:キラ・ヤマト
新條まゆさんは、1994年に小学館『少女コミック』で漫画家デビュー。2007年までは小学館で少女漫画の連載をしていました。
その後はフリーランスになり、集英社『別冊マーガレット』『りぼん』や、角川書店『月間Asuka』で連載。
2014年からは、漫画家・新條まゆをプチリタイアし、趣味でBL漫画を描いているそうです。
芦原妃名子急死について、新條まゆのコメントまとめ
「セクシー田中さん」の原作者・芦原妃名子さんの急死をうけて、漫画家の新條まゆがX(旧Twitter)上でしたコメントについてまとめました。
最近会う人に今回の芦原先生のこと聞かれます。私はまったくわかりません。作家が思い入れのある作品を志し半ばで自らの死をもって終わらせるって、天と地がひっくり返ってもあり得ないと思ってたことが起きてしまった。だから本当にもう相当のことが起きてしまったんだとしか…
— 新條まゆ@『虹色の龍は女神を抱く』連載中! (@shinjomayu) February 3, 2024
小学館声明なしか…残念ですね。私が小学館から出るっていうブログを書いて大問題になった時、小学館は朝イチの会議で「作家にあんな偉そうな発言をさせないように管理した方がいい」ってなった。かたや集英社の会議では「こんな事態になる前に作家さんが不満を抱えてないか、聞き取ろう」ってなった。
— 新條まゆ@『虹色の龍は女神を抱く』連載中! (@shinjomayu) February 7, 2024
新條まゆさんによると、小学館とは、作家と編集者としての対等なお仕事ができておらず、かねてより不満があったようですね。
漫画家って今、芦原先生のことを考えない日ってないです。悔しくて。すっかり大御所扱いになった今、何ができるだろってずっと思って来ました。この業界を変えなきゃって。だから今、私は出版社とはお仕事してない。作家を守るのは作家なんだって思いを新たにしました。その辺り、もっと発信します!
— 新條まゆ@『虹色の龍は女神を抱く』連載中! (@shinjomayu) February 7, 2024
昨日は面識のある男性漫画家がわたしが今一緒にお仕事してる取引先に根回しして「新條まゆがやばい糞コメントしてるから上司にも伝えた方がいい」ってLINEを送ってることが判明して「はぁ⁉️」ってなったんだけど、その漫画家のポスト見に行ったら「小学館叩いてる漫画家は先生の死を利用して叩きたいだ…
— 新條まゆ@『虹色の龍は女神を抱く』連載中! (@shinjomayu) February 10, 2024
現在は、新條まゆさんは出版社とは仕事をしていないようですが、今回の発言で、取引先に根回しをされてしまったようです。
漫画家の権利を守りたい新條まゆさんの行動が、同じ漫画家の仕事をしている方につぶされてしまう。出版社にとって都合のいい漫画家さんだけが残る仕組みになっているのでしょうか?
心もとないですね。
新條まゆと小学館の対立はいつから?
漫画家の新條まゆさんと小学館との対立はいつからだったのでしょうか。
1994年、小学館「あなたの色に染まりたい」でデビュー!
1994年、新條まゆさんは、20歳の時、小学館の『少女コミック』にて、「あなたの色に染まりたい」で漫画家デビューしています。
1997年~「快感♥フレーズ」連載→アニメ化で原作改変される
1997年からは小学館『少女コミック』にて「快感♥フレーズ」を連載。
「快感♥フレーズ」のコミックは全17巻まであり、2019年までに累計発行部数が1000万部を超えています。
2013年にはノベル型スマホゲーム『快感♥フレーズ Next』、2019年には新作ゲームアプリ『快感♥フレーズ CLIMAX -NEXT GENERATION-』が配信されています。
「快感♥フレーズ」は、当時の少女漫画としては、過激な性描写があり話題になりました。
過激な性描写について、原作者の新條まゆさんはインタビューで
編集部に勧められたが最初は抵抗があった。しかし描いてみたところ大変楽しかったので、それ以来誰に言われるでもなく必ず作品にエッチな内容を盛り込むようにした
と語っています。
1999年には「KAIKANフレーズ」のタイトルで、テレビアニメ化され、テレビ東京系列で放送されました。
アニメ版は19話までは火曜日の夜22時台に放送され、20話以降は日曜0時20分からの放送になりました。
原作とストーリーが大きく異なり、前半(18話まで)では原作の主人公である雪村愛音が全く登場しないでストーリーが展開。
原作で、新條まゆさんが編集部に勧められて描くことになった「激しい性描写」の部分もカットされました。
「KAIKANフレーズ」は、音楽版権を理由とし、DVD化されませんでした。
2009年には、AT-Xのアニメ女子部枠で放送されましたが、原作者の新條まゆさんにはそのことは知らされていなかったようです。
新條まゆさんは、小学館が、原作者を大事に扱っていないと不満に思っていたようですね。
2007年、「SEX=LOVE2」を連載
その後、新條まゆさんは、『Cheese!』にて「SEX=LOVE2」を連載。
2007年の連載終了後に、自らの公式ホームページで小学館を離れフリーランスの漫画家として活動することを発表しています。
2008年、雷句誠と『週刊少年サンデー』との訴訟問題で発言
2007年まで少年サンデーで連載をしていた「金色のガッシュ‼」の作者・雷句誠さんが、2008年に少年サンデーに訴訟を起こしました。
訴訟のきっかけは、小学館がガッシュのカラー原稿5枚を紛失したこと。
それまでも、小学館の編集者たちは、漫画家を対等とみなさず、けんか腰であり道具扱いすることがたびたびあったそうです。もともと、編集者たちは、資料を集めたり、ネタを考えたり、十分な仕事をしてくれなかったという不満があったことから、雷句誠さんは訴訟に至ったようです。
この件を受けて、小学館で連載をしていたほかの作家さんたちも、雷句誠さん側に立ち、コメントをしています。
少年サンデーで「ワイルドライフ」を連載していた藤崎聖人さんは、自身のブログで「5年間ワイルドライフを描いてきて ぶっちゃけ心の底から”よかった”と思ったことなど ひとっつもないくらい、忘れたいくらい いい思い出のない作品」と発言。
「神のみぞ知るセカイ」の連載中だった若木民喜さんも、自身のブログで、9年目になっても原稿料が上がらない苦悩を明かしました。
そして、新條まゆさんも自身のブログで、雷句さんの訴訟問題に触れ
- 編集者らから考え方がおかしいとして1回だけ休載させられた
- 小学館の仕事を辞めたいと告げると、それまでの出版物を絶版にすると言われた
- もうHな漫画は描きたくなかった
といった内容を投稿していました。
新條まゆ、2007年に小学館と決別した理由まとめ
新條まゆさんが、小学館と対立に至ったのは、
- 新條まゆ原作の「快感♥フレーズ」が、アニメ化にあたり改変されてしまったこと
- その前後で小学館と仕事がうまくいっていない状態が続いていたこと
- 小学館との仕事を辞めようとすると「それまでの出版物を絶版にする」と圧力をかけられたこと
などが挙げられます。
小学館と対立したのは、新條まゆさんだけではなく、「金色のガッシュ‼」の作者・雷句誠さんも2008年に小学館を相手に訴訟を起こしています。
新條まゆさんは、2007年に小学館と決別後、集英社で連載しており、集英社では作家を大事に扱ってくれている、と感じたそうです。
現在、新條まゆさんは出版社とは仕事をしておらず、趣味にBL漫画を描いています。
コメント